どうしても仕事を断れない。
断ると、自分の評価が下がったり、人間関係が崩れたりするかも知れないし・・・・
自分の仕事もあるから、正直かなりキツい。
どうにか上手に断る方法はないかなぁ。
こんな要望に応える記事です。
相手を「傷つけてしまうんじゃないか・・・」「嫌われてしまんじゃないか・・・」と不安に思って、なかなか自分の正直な気持ちを伝えられないことって多いですよね。
特に仕事の依頼などは、断ると「上司や先輩からの評価が下がるんじゃないか」、「職場の人間関係が崩れるんじゃないか」と思ってしまいがちです。
結果的に自分の仕事量が増えすぎて、かなりキツいと後悔する人は非常に多いです。
はじめましてoni(おに)と申します。
コミュニケーションの悩みを解決できるコンテンツを運営してます。
僕の簡単な経歴は以下のとおり。
- 接客業(ホテル・販売など)の社員経験24年
- 店長及び関東エリアチーフの経験あり
- 新人教育も担当
※詳しいプロフィールはこちら。
結論、相手への配慮があれば、仕事を断っても人間関係に問題はない!
本記事では、「できる人」ほど仕事の断り方が上手い理由を解説します。
この記事を読めば、仕事を上手に断る人の心理や断り方がわかり、スムーズに仕事ができるようになります。
余裕をもって仕事ができるようになれば、生産性も上がりますよね?
仕事のできる人は、「自分の許容範囲」を理解しているので、仕事の断り方も上手です。
仕事を断れずにキツくなってしまう方、相手にどう思われるか不安な方は、ぜひ記事を最後までお読みください!
24年以上の接客業務を通して、たくさんの人と接してきた僕の記事ですので、多少は信ぴょう性はあるかと。
仕事の断り方が上手な人の心理
自分の仕事の質を上げるためには、自分の「許容範囲」を知ることが重要です。
仕事の断り方が上手な人の心理は以下の3つ。
ひとつずつ解説しますね。
罪悪感をもたない
まずは、「罪悪感をもたない」ことです。
断れない人の大きな問題がこの「罪悪感」ではないでしょうか?
断ったら「相手に申し訳ない・・・」「自分が我慢すれば、丸くおさまる・・・」などと考えてしまいますよね。
仕事のできる人は、自分の「許容範囲」を理解しているので、「NO」ということに罪悪感をもたないようにします。
いやいや、でも断っちゃったら、相手が困るでしょ!?
と思いますよね。
自分の仕事の許容範囲「内」であれば、当然快く引き受けるべきです。
問題は、断ることを「悪い事」だと考えて、「相手を傷つけてしまうのは、自分のせいだ!」と思い込んでしまうことです。
「罪悪感」とは「自分が悪いことをしている」という感覚です。
では「仕事を断る」ことは悪いことでしょうか?
断れば、相手はがっかりするかも知れませんが、
そうか、残念だけど、他の人を探すか・・・・・
まぁ、もし誰もいなかったら自分でやるしかないかな。
といったように、ほとんどの場合には相手が自分でなんとか解決します。
ですから、許容範囲「外」の仕事の依頼を断るのは悪いことではないし、罪悪感を感じなくてもいいんです。
断る際に、相手の気持ちばかりを考えて、自分の気持ちをおそろかにしないようにしましょう!
引き受けた先のゴールを考える
次は「引き受けた先のゴールを考える」こと。
つまり本来自分が抱えている仕事と頼まれた仕事の両方をこなした際に、
「最終的にどのようなゴールになるのか」を考えるといこと。
ポイントは以下の3点です。
- 仕事量的にキツくならないか
- どの仕事も中途半端な出来にならないか
- 「期日」や「期限」までに間に合うか
前述したように、自分の仕事の「許容範囲」を考えて、仕事の「質」をキープ出来るかどうかで判断することが大事です。
仕事の依頼を断れなかったことで、自分自身が手詰まりな状態になるのは絶対に良くありません。
たとえば、
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできないかな?
私はB社との商談でどうしても手が回らないんだ。
この場合には、「あさって」の期日に間に合わなければ、仕事を依頼した相手に迷惑がかかりますよね。
申し訳ありませんが、私もC社とD社の2社の資料作りをしています。
明日も一日C社との商談ですので、明後日までにA社の資料作りはできかねます。
このようにはっきり断ることで、相手にも迷惑がかからないように配慮しないといけません。
仕事を依頼した相手は、「引き受けてくれた以上は、しっかりやってくれる」という期待があります。
引き受けた先のゴールが、「相手の期待に応えられない」ものであれば、しっかりと断るという考えを持ちましょう!
自分の力が活かせるのか考える
次に依頼を受けた場合に、「自分の力が活かせるのか」を考えること。
当然ですが、仕事内容によって、専門的なものや知識が必要になるものがあります。
その場合に、はたして「自分の力が活かせるのか」を考えるのは非常に大切です。
なぜなら、自分の力が上手く活かせなかったことで、
- 時間ばかりかかって、結局中途半端な出来になってしまった
- 「期日」や「期限」に間に合わず、相手に迷惑をかけてしまった
上記のような状態は、自分にも相手にもメリットはまったくありません。
たとえば、
あさってまでにA社の資料作りをお願いできないかな?私はB社との商談で手が離せなくてね。
私はA社に関してあまり把握しておりません。
これから調べて資料を作るには、かなりの時間がかかってしまいます。
それに私もC社とD社の2社の資料作りをしておりますので、明後日までにA社の資料作りはできかねます。
このように伝えれば、相手は別の人を探すか、「もう一人加えて二人で・・・」など違う案を提示できますよね。
仕事を断るのが上手な人の心理とは、自分の仕事の「許容範囲」を理解して、受けるかどうかを考えること。
仕事を上手に断る手順
仕事を断らざるを得ないとき、具体的にどうしたらいいのかを解説します。
仕事を上手に断る手順は以下のとおり。
謝罪(感謝)の気持ちを伝える
まずは、依頼をした相手に謝罪(感謝)の気持ちを伝えましょう!
伝える気持ちは、以下の2つ。
- お手伝いできなくて申し訳ない(謝罪)
- 頼ってくれてありがとう(感謝)
仕事のお願いを断るのは、少なくとも相手にとっては「がっかり」することです。
相手の意向に添えないことに対して、まずは素直に謝罪をします。
次に「自分のことを頼りにしてくれた」ことに感謝の気持ちを伝えましょう。
たとえば、
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
申し訳ありませんが、私もC社とD社の2社の資料作りをしているので、できかねます。
でも、お声がけくださってありがとうございます。
このように伝えることができれば、カドが立つこともないですし、相手の心象も悪くなりませんよね。
できない理由を具体的に伝えて断る
次に、できない理由を具体的に伝えて断る。
仕事の依頼を断るときに、ただ「忙しくて・・・」「ちょっと今手が離せなくて・・・」と、あいまいな返事をするのは失礼です。
相手からしても納得はできないですし、「自分が軽んじられた」と不愉快に感じますよね。
また繊細な人であれば、「自分は嫌われているんじゃないかな・・・」と傷付いてしまう場合もあります。
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
申し訳ありませんが、私もC社とD社の2社の資料作りをしています。
明日も一日C社との商談ですので、明後日までにA社の資料作りはできかねます。
このように、依頼された仕事が「なぜできないのか」を具体的に説明することで、相手にもあなたの状況が伝わります。
相手も納得し、不要なわだかまりもなくなりますよね。
できない理由が見えると、お互いがモヤモヤしないですよね。
代替案を提示する
最後は断るときに、「代替案を提示する」こと。これは断られた相手への「敬意」です。
たとえ頼りにしてくれた相手の意向に添えなくても、自分の出来る範囲の提案をするのも人間関係を円滑にするには重要です。
たとえば、
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
申し訳ありませんが、私もC社とD社の2社の資料作りをしています。
明日も一日C社との商談ですので、明後日までにA社の資料作りはできかねます。
でも、「A社の昨年の売り上げ数字を出す」だけでしたらお手伝いできますよ。
このように、ただ断るのではなくて、「自分のできる範囲で代替案を提示する」という気持ちが大切です。
自分が相手に敬意を持って、「何かしら、相手の役に立ちたい」という姿勢を示せば、
相手は不満どころか、「あなたに声をかけてよかった」と感じてくれるはずです。
仕事のできる人は「他にできること・できる人を紹介」などお互いがベストな状態を探ることができます。
※「上手な頼み方」も知りたい方は、ブログ「頼み上手な人が職場で実践する頼み方のコツ5選【断り方も解説】」をご覧ください!
やってはいけない NGな断り方
相手の依頼を断るのは、なかなか気を使いますよね。
相手を傷つけたり不快な思いをさせないために、「やってはいけないNGな断り方」を解説します。
やってはいけないNGな断り方は以下の5つ。
ひとつずつ解説しますね。
相手の話を最後まで聞かない
どんなに忙しくても、相手の話(仕事の依頼)は最後まで聞きましょう。
結果的に、断るにしても「相手の話をしっかり聞いて、受け止める」ことが人間関係を円滑にするのに大切です。
たとえば、
あの、どうしても手が回らなくて、A社の資料をつく・・・
今、忙しいんですけど!話しかけないでもらえます!?
このように依頼内容を真剣に聞かない状態で、「忙しいんですけど!」と頭ごなしに言われたら、相手はものすごく傷付きます。
またその状況を見たら、まわりのあなたへの評価も悪くなります。
誰だって一方的に断られると、納得いかないですし、「なんだよ!」って不信感もつのりますよね。
ですから、いったん最後まで相手の話を聞いて「そうなんですね」と受け止めるようにしましょう。
はじめの対応さえ誠意をもって行えば、断ったとしても悪い印象にはなりません。
あいまいな表現で逃げる
次に注意すべきことは、断る際についつい「あいまいな表現」で逃げてしまうことです。
「検討してみます」「考えておきます」などといって、いったんその場から逃げてしまうのは、相手に迷惑がかかります。
こういった行為は相手にものすごく大きな不安を与えてしまいます。
依頼をした方は、あいまいな表現でも「やってくれるだろう」という期待感はありますよね。
結果的に、できないとなれば、必要以上に傷ついてしまうし、時間も無駄になってしまいます。
あいまいな表現で逃げてしまうのは、想像以上に相手にダメージを与えてしまうので注意しましょう。
「はっきり言わなくても、だいたい察してくれるだろう」というのは、勝手な思い込みです。
必要以上にへりくだっておどおどしない
断ってしまうことに罪悪感を感じて、「必要以上にへりくだっておどおどする」のもやめましょう。
「気の弱い人」や「優しい人」に多いですが、相手の要望に応えられないことを気に病んでしまうんですね。
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
あの・・・私みたいのが大変恐縮なのですが・・・私も仕事が手一杯でどうにも・・・できそうにないので・・・
これでは、相手も「どっちだよ」とイライラしてしまったり、逆に相手から強い口調で詰められてしまうこともあります。
前述しましたが、罪悪感は持たずに自分の状況を誠実に伝えれば、相手は傷ついたり不快には感じないはずです。
あからさまな本音で断る
断るときは、「はっきりと伝える」ことが大事なのですが、それでも「あからさまな本音」で断るのは問題です。
忙しかったり、焦っているときに思わず「心の声」が口に出てしまったことってありませんか?
たとえば、
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
無理ですよ!こっちはどれだけ仕事を抱えてると思ってるんですか!自分でやってださい!
このように、条件反射的に「自分の感情」が言葉に乗ってしまうんですね。
こうなってしまうと、後の祭りで、相手は「なんでそんな言い方をするんだ!」と怒ってしまいます。
人間関係が崩れてしまう大きな要因にもなりかねませんので、注意してください。
もしあからさまな本音を言ってしまったら、「先ほどは、忙しくてついひどい言い方をしてしまい、申し訳ございません」と素直に謝りましょう
感情的に断る
相手が頼み事をするタイミングが、いつも適切とは限りません。
たまたま自分が忙しくてピリピリしているときに、仕事を頼まれるときだってありますよね?
そんなとき、感情的に断らないように注意してください。
たとえば、
あさってまでに、A社の資料作りをお願いできませんか?
私はB社との商談でどうしても手が回らなくて・・・・・
おい!こっちの状況わかってんのか!?いい加減にしろよっ!
このような感情的な言葉は、相手にとっては暴力と同じで、深いダメージを与えてしまいます。
当然、その後の人間関係は目に見えて悪くなっていくでしょう。
忙しいときこそ、
大変申し訳ないのですが、現在私も2つの会社の資料を作らないとけませんので、その仕事はお受けできかねます
と自分の状況を冷静に相手に伝えられるようにしましょう。
人間関係を円滑にするには、「感情的な言葉」はなんのメリットもありません。
まとめ【できる人の仕事の断り方は、相手への配慮がすべて】
本記事では、「できる人」ほど仕事の断り方が上手な理由を解説しました。
仕事でもプライベートでも、人の依頼を断るのは気が引けるものですよね。
ただ、相手の気持ちを考えすぎて、自分が手詰まりになるのは本末転倒です。
「相手の役に立ちたい」という気持ちは持ちながらも、自分の「許容範囲」に応じて断りましょう。
それが結果的にお互いのためになりますので!
「できる人」ほど仕事を断るのが上手い理由は、「相手に配慮しつつ、自分も無理をしない方法を選択できる」ということ。
以下の心理を意識すれば、きっと周囲との人間関係が崩れることなく仕事を断ることができるはずです。
また、具体的な断り方も合わせてチェックしてください。
相手に配慮しつつ、自分が手詰まりにならないように断るのが、「できる人」です。
深い関係だったり、お世話になった人だと罪悪感も感じてしまいますが、まずは自分が無理なくできるのかを考えましょう!
この記事が皆様の参考になれば幸いです。