社員が安心して自分の能力を発揮できる職場を作りたい!
個々が自発的に動けるようになれば、組織の生産性も上がると思うんだよな・・・・
そのためには、「心理的安全性」を高めることが大事らしいけど、
心理的安全性を高めるにはどうしてらいいの?
こういった要望に応える記事です。
「心理的安全性」とは、
組織の中で自分の考えや気持ちを、立場の違いに関係なく安心して発言できる状態
のことを言います。
昨今では、働き方も多様化して、誰もが多くの価値観の中で働いています。
その中で、お互いの意見や考えを尊重して、言い合える環境が「組織の生産性を上げる」のに欠かせません。
そうはいっても、職場の中で上司や先輩などに自分の意見を率直に言うことは、難しいですよね。
どうしても
- こんなこと言ったら怒らせてしまうんじゃないか
- 自分の立場で発言したら、馬鹿にされるんじゃないか
このように考えてしまい、発言するのをためらってしまう人が非常に多いです。
はじめましてoni(おに)と申します。
コミュニケーションの悩みを解決できるコンテンツを運営してます。
僕の簡単な経歴は以下のとおり。
- 接客業(ホテル・販売など)の社員経験24年
- 店長及び関東エリアチーフの経験あり
- 新人教育も担当
※詳しいプロフィールはこちら。
結論、心理的安全性を高めれば、個人のパフォーマンスが向上して生産性が上がります!
本記事を読めば、心理的安全性を高める方法がわかります。
職場でお互いが信頼し合い、尊重し合って自分の意見を言えるようになれば、さまざまな効果が生まれます。
「自分の働き方」「相互理解」「協力体制」などが心理的安全性によって整うことで、確実に生産性が上がっていくんです。
職場で率直に自分の意見が言えない方、個人のパフォーマンスを上げたい方は本記事を最後までお読みください!
24年以上の接客業務を通して、たくさんの人と接してきた僕の記事ですので、多少は信ぴょう性はあるかと。
心理的安全性を高める方法3選
職場の心理的安全性を高めるには以下の3つが必要です。
ひとつずつ解説しますね。
対等なコミュニケーションを意識する
職場で心理的安全性を高めるために、まず意識したいのは「対等なコミュニケーション」です。
職場で自分の意見を言えない要因として「立場の違い」があります。
上司や先輩などに対して
私の立場で、こんなこと言ったら失礼なんじゃないかな・・・・
と、その場の雰囲気を悪くしないために、発言をひかえてしまうんですね。
しかし、お互いの理解を深めて、意見交換をするためには立場に関係なく、「自分の意見を率直に発言」できなければ心理的安全性を高めることは難しくなってしまいます。
対等なコミュニケーションを実現するためには、以下のマインドが必要です。
- お互いが忖度なく、素直に意見を言う
- お互いの意見や価値観に同意できなくても理解をする
- 立場は違えど、対等の姿勢で対話をする
お互いが対等な目線で伝えたいことを言い合うという意識は、上司・部下に関係なく必要な意識なんですね。
そうは言っても、下の立場で素直に自分の意見なんて言えないよ!
と思いますよね。でも、安心してください。
自分の意見が言いやすくなるクッション言葉の一例をお伝えしますので、使ってみてください。
自分の意見を言うといっても、「異義・反論」「依頼・改善」「質問」などいろいろあるかと思います。
上記は一例ですが、まずは立場が上の人を「尊重しておもんぱかる」気持ちでクッション言葉を選んでください。
「対等なコミュニケーション」とは「対等な姿勢で意見を言う」ことであって「対等な立場で意見を言う」ことではないので注意。
※対等なコミュニケーションについて詳しく知りたい方は、ブログ【効果大!】職場で信頼関係を築く3つのコミュニケーションルールのリンクを貼っておきますのでご覧ください!
感情や価値観を共有する
心理的安全性を高めるのには、仕事上の「報・連・相」意外にも、自分の感情や価値観を共有することも大事です。
自分の感情や価値観を共有するには以下の2つが必要です。
- いまどんな気持ちでいるのかを伝える
- 何を大切にしているのかを伝える
心理的安全性を高めるには、「お互いの理解」も必要になります。
仕事の進捗や段取りの話し合いや議論も大事ですが、現状自分が「どんな気持ちでいるのか」「何を大切にしているのか」という部分の共有も重要です。
たとえば、
A社の商談資料はどうなっているかな?
はい、A社の資料作成は順調です。ただB社との商談も抱えているので、どうしたらいいのか困ってます。
このように、現状自分が「どういった気持ち」なのかを、相手に素直に伝えて共有していくんですね。
それによって、相手の協力を促したり、お互いの業務のやり方を見直すきっかけになるんです。
職場で相手がどのような気持ちや価値観なのか、ポジティブ・ネガティブかかわらず共有していくことは、心の距離が縮まり心理的安全性が高まるんです。
感情にとらわれない
自分の意見を率直に伝えるためには、当然「不安」「恐怖」「喜び」「怒り」など様々な感情があります。
しかし自分の「感情にとらわれ」てしまうと、伝えたいゴールがブレてしまいます。
たとえば、相手に嫌われたくないという感情だと、
A社の資料作成を頼めるかな?
(今、B社の資料作成で手いっぱいなんだけど、断ったらまずいよな・・・)あ、はい。大丈夫です。
このように、相手の感情を損ねないように「嫌われない」ことをゴールにしてしまいがちです。
自分の現状や気持ちを伝えられないことで、負担やストレスを抱えてしまうことになるんです。
伝たいゴールが「自分の現状」であれば、
A社の資料作成を頼めるかな?
現在、B社の資料作成も抱えているので厳しいです。
このように明確に自分の気持ちを相手に伝えられますよね。これによって、相手も代替案や対策を考えることができて、結果的にスムーズに仕事が進みます。
反対に、感情的な場合だと、
A社の資料作成を頼めるかな?
私の状況わかってますか?現在B社の資料作成もやっていて、手一杯なんですよ!
他に手があいている人はいますよね?
このように、自分の正当性を主張して相手を「攻撃したり、論破することがゴール」になってしまいがちです。
本来、心理的安全性を高めるためには、お互いの意見を尊重して建設的な話ができるようにならないといけません。
「自分の感情にとらわれる」ことで、対話が成立しなくなり、どちらかが我慢したり不快な思いを抱くことになります。
自分の「感情を伝えること」と、「感情的になること」は違います。心理的安全性を高めるために、「感情にとらわれ」ないようにしましょう!
心理的安全性を妨げるNG行為
心理的安全性を高めるには、やってはいけない行為も知っておかないといけません。
ひとつずつ解説しますね。
立場が上の人がポジションパワーを盾にする
心理的安全性を妨げる行為として、立場が上の人が「ポジションパワーを盾にする」ことがあげられます。
立場が上の人に自分の意見や感情を率直に伝えるのは、なかなか難しいものです。
ですから、上司や先輩など立場が上の人間は、目下の人間が「発言しやすい」ように配慮しなければいけません。
ポジションパワーを盾にしてしまうと、下記のような問題があります。
- 上から目線でアドバイス
- 持論を持ち出して話をする
たとえば、上司が部下の「仕事に対する悩み」を聞き出したい場合、
どんなに忙しくても、気合いで乗り切れるんだよ!
(とてもじゃないけど、手一杯なんて言えないな・・・)そうですね、がんばります!
このように、上司が上から目線でアドバイスや持論を語ってしまうと、部下は言いたいことが言えなくなってしまいます。
ポイントとしては、
- まずは部下の気持ちをすべてしゃべってもらう
- 相手がうまく話せなくても、イライラした表情や態度を出さない
立場が上の人は自分が考えている以上に、相手にとって「ポジションパワーが働いている」と言うことを意識しましょう!
上下関係を意識して萎縮してしまう
次のNG行為は、立場が下の人が「上下関係を意識して萎縮」すること。
会社組織は序列が明確になっているため、役職の低い人やキャリアの浅い人は、どうしても思うように意見を言えないことが多いですよね。
本来は発言しても問題ない場面でも、
自分の方がキャリアが浅いし、意見したら問題あるよな・・・・やっぱり言うのやめよう
このような状況になってしまうんです。
しかし職場で心理的安全性を高めるためには、やはり「お互いが正直に、忖度なく意見を伝え合う」ことが必須です。
上下関係を萎縮せずに、意見を言うポイントとしては前述したクッション言葉を使う以外に、下記を意識してください!
- 下の立場からじゃないと気づけないこともある
- お互いに職場を活発化して、生産性を上げたいと思っている
- 相手はきっと自分の気持ちをわかってくれる
そもそも「立場が低い人」「キャリアが浅い人」が発言してはいけないというのは、自分の「思い込み」の可能性が高いです。
職場において、相手への「罵倒や批判」でなければ、誰でも発言する権利はあります。
もし、上記のポイントを実践して上司に怒られたり、職場での居心地が悪くなるようなら、その会社では絶対に心理的安全性を高めることはできません。
「立場が低い人が意見を言えない」環境ならば、程度にもよりますが、転職も視野に入れましょう。
我慢しても、おそらく先はないです。
「言う」「言わない」の責任を相手のせいにする
最後は「言う」「言わない」の責任を相手のせいにすること。
立場に関わらす、誰でも自分の意見や気持ちを相手に伝える権利はあります。
しかし、いかなる理由があろうと、自分が意見を「言う」「言わない」の責任を相手のせいにするのはNGです。
なんであの時、正直に言えなかったんだろう・・・・
こんな気持ちになったことってありますよね?
ちょっとした後悔であれば、時間と共に薄れていくので問題はないのですが、時間と共にストレスが増大していく場合は問題です。
そもそも自分の意見や気持ちを「言わない」のと「言えない」のは違います。
たとえば、
A社の資料作成を頼めるかな?
(今、B社の資料作成で手いっぱいなんだけど、断ったらまずいよな・・・)あ、はい。大丈夫です。
このように、「断りづらい」から自分の気持ちを「言えなかった」場合には、後々ストレスや負担が増大して、
くっそ〜!あの人がA社の資料作成なんてお願いしてこなければ、俺がこんなに苦しむことはなかったのに!
と、相手への恨みつらみがたまってしまうんですね。
しかし、いかなる理由があろうと、言わなかったのは自分の責任であって、相手の責任ではないんです。
繰り返しますが、心理的安全性を高めるためには、「お互いが正直に、忖度なく意見を伝え合う」ことが必須です。
もし「言う・言わない」の判断に迷ったら、基準を「後になって後悔するか・しないか」で置き換えて考えましょう。
心理的安全性を高めることは、人間関係を円滑にすることでもあります。自分の「言う・言わない」の判断ミスで相手を恨んだり、嫌ったりするのは間違いです。相手との関係を良好にしたいのであれば、やはり言うべきことは率直に言うべきです。
私の体験談
最後に私の体験談をご紹介します。
私が小売店の店長をやっていた6年前に「心理的安全性」を知り、自分なりに実践した記録になります。
私が実践したことは主に以下の3つ。
- スタッフ個々に意見を求めた(対等な姿勢で対話をする)
- 相手がどんなに経験が浅くても、真摯に意見を聞いた
- スタッフに週替わりでリーダーをお願いした
今思えば、一緒に働くスタッフが心理的安全性を感じていたかは不明ですが、職場の雰囲気やスタッフ個々の自発性は明らかに変わったので、ひとつずつ紹介します。
スタッフ個々に意見を求めた(対等な姿勢で対話をする)
お店で働くスタッフは、社員からアルバイトまで様々でした。
店長の私は「すべてを自分で考えて、実践しないといけない」というプレッシャーにも似た使命感を感じてました。
つまり自分の決めた施策やルールの中で、スタッフにしっかりと仕事をしてもらおうと思ったのです。
もちろん、スタッフの人たちは真面目に働いてくれたのですが、徐々にお店の数字が下がっていきました。
原因は以下の3つ。
- 自分のアイデアや視野の広さには限界があった
- スタッフが自発的に動けなくなった
- まわりの人間に意見を求めなかった
私一人の経験値やスキルというのは、たかが知れています。
使命感があったとはいえ、自分の決めたルールで結果を出すことにこだわり、アイデアが頭打ちになってしまったんです。
またスタッフも、雰囲気的にも「言われたことをやればいい」という認識になっていたかと思います。
このままじゃいけないと思い、スタッフ個々に「どんなささいな事でもいいから、働いていて思うことはないか」と必死に意見を求めました。
結果的に、いくつものアイデアや意見が寄せられ、正直恥ずかしくなるほど自分の視野の狭さに気づいたんです。
集まった意見をもとに、お店で「やるべきこと」「大切にすべきこと」を共有したことで、徐々にお店に一体感が生まれました。
相手がどんなに経験が浅くても、真摯に意見を聞いた
お店に一体感が生まれてきたことで、私自身にも「どんな意見も無駄なものはない」という思いが芽生えました。
年齢も性別も違う人たちが一緒に働く中で、一つの職場には実に多くの価値観が混在します。
それこそ、
- 自分の中では「あり得ないような発想」のアイデアが実は効果的だったりする
- 自分が「これはいい」と思ったことが微妙で、「いまいち」と思ったことの方が反応が良い
ということを、痛いほど思い知らされました。
結局は、「こうじゃなければいけない」というのは、自分の思い込みだったんです。
多角的に物事を見れるという点で、多くの価値観があることが逆にプラスに働くんだと実感しました。
それ以降、新人のスタッフであっても「経験が浅いからこその意見がある」という認識で真摯に意見を求めるようになったんです。
スタッフに週替わりでリーダーをお願いした
お店が元気になり、スタッフも自発的に行動してくれるようになったので、私は思い切って「週替わりリーダー制」を試してみました。
リーダーだから責任を負うとかではなく、目的は以下のものでした。
- 1日のスケジュールや自分のやり方を相手にしっかりと伝えること
- 相手の立場に立って物事を考えること
- 相談や話し合いをとおして協力体制を取れるようになること
お店そのもののルーティンは変わらないですが、リーダーごとに大切にする部分は違います。
リーダーをやることで「私は〇〇を大切にしたい。だからこういうふうにやってほしい」という要望を伝えたり、
相手には「どうしたら働きやすいか」などの意見を聞く力が身につくんです。
週替わりでみんなが同じリーダー経験をするからこそ、相手の立場になって物事を考えられるようにもなります。
結果的に、意見交換も活発になり、相談や取り組みの話し合いなどもスムーズに行われるようになったんです。
何よりスタッフ個々が生き生きと働いてくれる様子に、感動したのを覚えています。
今となっては、
職場の心理的安全性を高めることができていたのかはわかりません。
それでも明らかにスタッフのモチベーションが上がり、お店も明るく元気になったのは、
スタッフが安心して自分の意見を言えるようになったからだと思っています。
まとめ【相手を尊重し信頼するからこそ、心理的安全性は高まる】
本記事では職場で心理的安全性を高める方法を解説しました!
職場でお互いが自分の意見を素直に、率直にいうことは決して難しいことではないんです。
もちろん、はじめは上司や先輩に意義や異論を唱えることは難しいと感じるかも知れません。
しかし、お互いに「生産性を上げるための建設的な議論」という共通認識がしっかりとできていれば、すぐにでも意見交換はできるはずです。
本記事で紹介した以下の内容を参考にして、ぜひ実践してみてください!
個人の発想や価値観だけでは限界があるものです。
様々な価値観を持った人間が混在しているからこそ、新しいアイデアが生まれるんですね。
決して他人の意見を否定したり、見下したりすることなく受け入れる習慣をつけましょう。
また職場には立場の違いはあれど、それによって「発言の権利」を制限されるものではありませんよね。
誰にでも、自分の意見や気持ちを素直に相手に伝える権利はあるのです。
そして同時に相手の意見を尊重するからこそ、自分の意見も大切にしてもらえるんですよね。
結局、心理的安全性を高めるためには、お互いを尊重し信頼するしかないんです。
そうすれば、必ず組織の生産性は上がっていくはず!
この記事が皆様の参考になれば幸いです!