相手の理解を得るにはどうしたらいいんだろう・・・
一生懸命説明するけど、伝わってないことがあるんだよな。
会話には他者意識が大事だっていうけど、どうすればいいんだろう・・・・
他者意識のポイントを詳しく知りたいなぁ。
こういった要望に応える記事です。
会話には必ず「相手」がいます。
自分の考えや気持ちを伝えるときに、できるだけ正確に相手に理解してもらうにはどうしたらいいのでしょうか?
それは他者意識を持つこと。
他者意識とは「どうしたら相手は理解できるのか」「相手はどう感じるのか」といった相手の立場に立って考えること。
自分では丁寧に言葉を尽くして話しているのに、「なぜか相手に伝わらない」と悩んでいる人は非常に多いです。
前提として「なぜ相手に伝わらないのか」というポイントを知らないと、他者意識を高めることはできません。
はじめましてoni(おに)と申します。
コミュニケーションの悩みを解決できるコンテンツを運営してます。
僕の簡単な経歴は以下のとおり。
- 接客業(ホテル・販売など)の社員経験24年
- 店長及び関東エリアチーフの経験あり
- 新人教育も担当
※詳しいプロフィールはこちら。
結論、他者意識のポイントが分かれば、スムーズに相手の理解を得られるようになります!
本記事を読めば、他者意識が高まり、スムーズに相手の理解を得ることができるようになります。
「理解を妨げているポイント」がわかれば、自然と他者意識を高めるとができます。
ですから相手の理解を得るのに、長々と説明をする必要はないんです!
正確に自分の真意を相手に伝えたい方、よりお互いの理解を深めたい方はぜひ本記事を最後まで読んでください!
24年以上の接客業務を通して、たくさんの人と接してきた僕の記事ですので、多少は信ぴょう性はあるかと。
相手の理解を得る他者意識3つのポイント
相手の立場に立って、話ができるようになるには他者意識を高めることが重要です。
他者意識には以下の3つのポイントを認識することが重要です。
ひとつずつ解説しますね。
自分が整理できていない情報を相手は理解できない
そもそも「自分が頭の中で整理できていない情報」を相手は理解できません。
何とか、わかってもらおうと言葉が多くなってしまう人は「自分の言いたいことを整理できていない」可能性があります。
言いたいことが整理できていないと、以下のデメリットがあります。
- 話の論点がズレる
- 多くの情報から言いたいことを推測しなければならない
たとえば、「課長に資料内容にダメ出しされた」という話をしたい場合に、
自分で話したい情報が整理されていないと・・・
A社の資料に〇〇のデータが入ってなかったんだけど、先方がいらないって言ったんだよ!
そもそも課長は俺のこと嫌いなんだよ!あれだけ苦労して作った資料内容にダメ出しされたし。
前々から俺には厳しいし、前なんかB社の資料作りも一方的に俺に全部振ってきてさ・・・・・
このように、情報が盛り込まれすぎて何が言いたいのかわかりませんよね?
相手からしたら、この会話の中だけでも、
- A社の資料には先方の要望で〇〇のデータを入れなかった
- 前々から自分に厳しいから、課長は自分を嫌っている
- 苦労して作ったA社の資料内容にダメ出しされた
- 前にB社の資料作りを一方的に全部振られた
これだけの情報から、あなたの「言いたいことを推測」しないといけなくなるんです。
ちなみに、この話の伝え方だと相手は「課長に嫌われていることを伝えたいんだ」、と勘違いしてしまいます。
「課長に資料内容をダメ出しされた」と言いたのに、内容が整理できていないことで、話の論点がズレていること気がつかないんです。
どんなに言葉を尽くしても、これでは絶対に相手の理解を得ることはできません。
人それぞれ主観を通して話を聞く
人はそれぞれ自分の主観を通して話を聞くので、同じ話をしても異なった内容で伝わる可能性があります。
人は経験や記憶のイメージによって、主観が形成されていきます。しかもその主観はなかなか排除できません。
前述した「課長に資料内容をダメ出しされた」という話も、相手がもともと課長の「人となり」を知っていたら・・・・
あぁ、課長は細かい人だから、資料の内容とかにうるさいんだよな!
このように、すんなり話が伝わるかもしれません。
しかし基本的には「人は主観を通して話を聞くので、すんなり話は伝わらない」という意識を持つことが大切です。
会話の中で、一人一人が異なった光景を見て、異なった解釈をしているんです。
自分が見ている光景を言葉で伝えようとすることが難しいのも当然ですよね。
だからこそ他者意識を高めて、「どうすればわかってもらえるのだろう」と試行錯誤する必要があるんです。
自分の常識は相手の非常識である
他者認識を高めるために認識しておきたいのが、「自分の常識は相手の非常識」であるということ。
自分の「当然こうだ!」と思っている常識を前提に話をする場合、相手の理解を得られなくなる可能性が高いです。
なぜなら、当然と思っている自分の「常識」が、相手にとっての「常識ではない」から。
たとえば、仕事の後に一緒に食事に行く場合、
夕食をご馳走するよ!やっぱり疲れたときは焼肉だよな!
いや、疲れているときはできるだけさっぱりしたものを・・・・焼肉より和食が・・・
これは自分の「疲れた時には焼肉」という常識が、相手にとって違うので理解が得られないのです。
そもそも価値観が違うという前提で、他者意識を持って話す場合には、
夕食をご馳走するよ!疲れた時には何が食べたい!?
中華?焼肉?それとも和食とか?
疲れた時にはやっぱりさっぱりとした和食とかがいいです!
このように話をすれば、スムーズに相手の理解を得られますよね。
自分にとって当たり前だと思って話をしたのに、相手には当たり前じゃないことは結構あります。
- 専門用語を使って、素人に話をしたり
- 大人の常識を前提に、子供に話をしたり
これでは相手に理解しろという方が無理がありますよね。
人間は主観的な生き物です。だからこそ他者意識を持つことが大切なんですね。
以上の3つの認識を念頭に置いて話をすれば、自然と他者意識は高まっていくはずです!
相手の理解を得られる会話のコツ
次は他者意識に関する3つの認識をふまえて、相手の理解を得られる会話のポイントを紹介します!
ひとつずつ解説します。
話題の提示
まず相手の理解を得やすくするコツは「話題の提示」です。
自分自身は「今から何を話すのか」をわかっていますが、当然相手は何が話されるのか全くわかりませんよね。
そこで、「〇〇についてなんだけど・・・」「〇〇についてどう思う?」など、今から話したい話題を提示するんです。
たとえば、
来週の会議の資料についてなんだけど・・・・
このようにあらかじめ「何について話したいのか」を提示しておけば、相手の理解度はグッと上がります。
相手が「どうすれば理解しやすくなるだろう」という配慮が他者意識を高めるポイントなんです。
書き言葉と違って、話し言葉は口を出た瞬間から次々に消えていきます。
ようやく何の話か見えてきた頃には、すでに重要なことは話し終えていて、結局相手が「肝心な部分は理解できないで終わってしまう」なんてことはざらにあります。
相手はそう簡単に自分の話を理解できないから、できるだけわかりやすく感じるように話すというのが他者意識なんです。
頭に浮かぶ順序で話さない
普段、何気なく会話をしていて、「あれ、何の話をしていたんだっけ?」なんてことありますよね。
これは、会話をしている最中に、「頭に浮かんだいろんなこと」を言葉にしてしまうからなんです。
人は話しながらでも、いろいろな雑念が浮かんでは消えていくものです。
たとえば、
いや〜、電車が大幅に遅れて会議に間に合わないかと思ったよ!
A社との大事な商談前の会議でさ・・・・
あっ!そういえば昨日電車の中で・・・・
このように、ある話の途中に思い出したように、別の話になることは意外に多いです。
人間の思考は関心があちこちに飛んだり、雑念が混じってしまうものなので、それをそのまま言葉にしたら相手は混乱してしまいます。
前述の「他者意識3つのポイント」でも解説しましたが、人はそれぞれ主観を通して話を聞いているのに、
それに加えて自分が頭に浮かぶ順序で話をしたら、それこそ相手の理解を得ることは不可能になってしまいます。
時には立ち止まって「あれ、今自分は何の話をしているんだっけ?」と整理確認することも他者意識なんです
会話の中で合図を送る
繰り返しになりますが、他者意識が必要なのは「相手は、なかなか自分の話を理解できない」という前提に立っているから。
そこで、会話の中で合図を送って「話題の切り替えを知らせる」と相手もスムーズに理解できるようになります。
その話題の切り替えとなる合図が「接続詞」なんです。
接続詞は会話のルールなので、そのルールに沿って会話を進めていくと理解しやすくなるのは当然ですよね。
上記の2つを見比べると、一目瞭然ですよね。
「男性から人気がある」理由と「彼女が美人」という事実をつなぐときに、
ルールを無視して、いきなり逆説の接続詞「しかし」で繋いだ途端に、会話が成り立たなくなってしまいます。
話し言葉だと、接続詞を省略しても違和感は感じないかもしれませんが、相手の理解度は大きく変わってくるので注意!
他者意識を無視したNGな会話
たとえ他者意識を理解しても、このような話し方をしていてはNGという話し方を紹介します!
いかに紹介するNGな話し方は、話し方のクセとして意外にやってしまっている人も多いのではないでしょうか。
ひとつずつ解説しますね。
主語を省略する話し方
家族や友達など、親しい間柄の人に対してやりがちなのが、「主語を省略した話し方」です。
親しい人のと会話は他者意識を抱きにくいので、主語を省略しがちです。
たとえば、
あっ!そういえば昨日のってどうなったの?
えっ!?「昨日の」って何?
このように、主語を省略したことで相手は何のことを話しているのかまったくわからなくなってしまいます。
文章で書くと、すごくおかしく感じますが、日常的に主語を省略して話してしまうことは珍しくはないんです。
前提として、以下のことをしっかり認識しましょう。
相手はこれから何を話されるのかは、まったくわからない。
自分の話は相手にも当然わかるだろうと、無自覚に主語を省略してしまっては、まず会話は成立しなくなる。
これは、いかなる人間関係においてもNGです。
自分の頭の中にある「話したいこと」は、まず相手にはわからないのです。
主語を省いて、会話が成立していると感じるのは、相手が「理解した」からではなくて、
自分が「理解しているように見えてる」だけです。
一方的な話し方
次は他者意識どころか、コミュニケーションルールを無視した「一方的な話し方」です。
前提として、会話をスムーズに進めるためには以下の3つが必要です。
- 相手の話を最後まで聞く
- 相手の様子を確認しながら、話を進めていく
- 相手の理解度に合わせてしゃべるスピードを変える
これらのルールを無視して自分の話したいことを話せば、会話そのものが破綻してしまいます。
そもそも、一方的に話す人は「自分の話が相手の理解を得ている」、「相手を楽しませている」と錯覚しているんです。
相手からしたら、それこそ次から次へ言葉が降り注いでくるので、意味を理解するどころではなくなりますよね。
「無駄な言葉は少なく、なるべく簡潔に話して」相手の理解を得ようとするのが他者意識なんです。
内容が飛躍する話し方
話の内容が飛躍してしまうのも、相手からしたら厄介です。
人間の意識は脈絡のないものです。Aという話をしていても、Bの話を思いついたりします。
しかし、そのままBの話を口に出すと、相手は混乱してしまいますよね。
たとえば、
A社の資料が期日に間に合わなかった原因は何だね?
〇〇さんをA社の担当から外すべきです!
この流れはまったく意味がわからないですよね。
「資料提出が間に合わなかった」原因を聞いているのに、相手からは「〇〇さんを担当から外すべき」との提案がされています。
これは「原因」や「理由」を話す前に、「結論」が浮かび、そのまま口にしてしまったからなんです。
答えた方は無自覚なので、当然話のプロセスは筋が通ってると思っています。
上記の全貌が下記の内容だったらどうでしょうか。
〇〇さんが、A社の大事なデータを資料に入れ忘れてやり直したため、資料の提出に間に合わなかった。
この失敗は2回目なので、〇〇さんをA社の担当から外すべき
本来の話の流れとしては、
A社の資料が期日に間に合わなかった原因は何だね?
〇〇さんがA社の大事なデータを資料に入れ忘れてしまい、
作り直したから提出が遅れてしまったんです。
なるほどな。ったく、しっかりしてくれよ!
〇〇さんがA社の大事なデータを資料に入れ忘れたのは、これで2回目です。
私は〇〇さんをA社の担当から外すべきかと思います!
このような流れであれば、まったく問題ないのですよね。
会話が破綻してしまったののは、「途中の内容は勝手に自分の頭の中で処理」して理由や根拠をすっ飛ばし、思い浮かんだ結論をいきなり口に出したからなんです。
話が飛躍してしまう人は、必ず会話の脈絡を意識しましょう。
はじめから決めつける話し方
自分の価値観を絶対と思い込み、相手の意見を受け入れない「はじめから決めつける話し方」の人は要注意です。
そもそも人間は柔軟な思考がなかなかできないものです。
たとえば、
僕はイタリアンが大好物なんですよ。
パスタやピザっていくら食べても飽きないんですよね
おいおい、イタリアンなんて、味が濃くて体に良くないよ!
やっぱり体にいい和食が1番美味しいって!
「イタリアンは体に悪い」「和食は体にいい」と自分の価値観で決めつけて話していますよね。
根拠のない決めつけで「自分の意見を否定されたり」、「相手の価値観を押し付けられ」たら、もう話したくなくなります。
相手の話を聞くときには、自分の価値観は置いておいて、相手の話を理解しようと努めないと会話は成立しなくなります。
言い訳が多い話し方
何か指摘されたり、叱られたりするとすぐに「言い訳が出る」人も他者意識が低いです。
なぜなら、「言い訳」は自分の立場を守るための自己中心的な考え方だから。
人は誰でも主観的な立場で話をするので、たとえミスをしても
- さまざまな事情があって仕方なかった
- 自分も全力を尽くした
などの言い分もあるかと思います。
しかしそれでも、周りのフォローが必要になったり、迷惑をかけてしまうことには変わりはないので、「まずは謝罪」というのが他者意識を高めるんです。
また言い訳が多い人は相手から「神経を逆撫でされて、イライラする人」という印象を持たれてしまいます。
まとめ【相手の理解を得るには、何よりもまず他者意識をもつこと!】
本記事では、相手の理解を得る他者意識3つのポイントについて解説しました。
他者意識を高めるためには、前提として「相手は自分の話をなかなか理解はできない」と認識することです。
だからこそ「どういう言葉を使えば理解しやすいのか」「どういった表現なら誤解を生まないか」など、試行錯誤しながら
相手の立場に立って考えようとするんです。
論理的に話すことも大切ですし、細かい会話のテクニックも大事です。
しかしそれ以前に、会話は「相手ありき」です。「相手の立場に立って、相手がにわかるように話そうという意識」こそが重要です。
本記事で解説した、相手の理解を得る他者意識3つのポイントを会話の参考にしてみてください!
少しずつ他者意識を高めていけるようになったら、以下のコツもぜひ実践してみてください!
どんなに一所懸命に話をしようとしても、人はお互いに別個の意味をもった言葉を使い、それぞれが主観を通して話聞いています。
ですから、ちょっとやそっと自分の話が相手に理解されなかったとしても、気にする必要はありません。
重要なのは、あなた自身がどれだけ相手のことを考えて「言葉を選び」、「話し方を変える」かなんです。
他者意識を高めることができれば、相手との関係も深くなり会話が楽しくなるはずです!
この記事が皆様の参考になれば幸いです!