思い込みが激しいのをなんとかしたい。
先日も話を最後まで気がず、思い込みで部下を叱ってしまったし・・・・
どういった特徴があるのかわかれば、自分でも意識できるんだけど・・・
思い込みや決めつけの激しい人の特徴が知りたいな。
こういった悩みに応える記事です。
「アンコンシャスバイアス」という言葉を知っていますか?
アンコンシャスバイアスとは「無意識の思い込み」のことです。人は誰でも、この「無意識の思い込み」は持っています。
たとえば、「普通は〜」「当然〜」「〜するのが常識」という感覚がそうです。
自分の生きてきた「経験」や「見聞きした」ものから生まれる無意識の「こうだ!」という思い込みが、アンコンシャスバイアスなんです。
アンコンシャスバイアスは無意識だからこそ、自分ではなかなか気づきにくいもの。
しかし気づかずにいると・・・・・・
思い込みや決めつけによって、人間関係で思わぬトラブルになってしまったという人は非常に多いです。
はじめましてoni(おに)と申します。
コミュニケーションの悩みを解決できるコンテンツを運営してます。
僕の簡単な経歴は以下のとおり。
- 接客業(ホテル・販売など)の社員経験24年
- 店長及び関東エリアチーフの経験あり
- 新人教育も担当
※詳しいプロフィールはこちら。
結論、アンコンシャスバイアスを意識できれば、人との行き違いや判断のズレが激減します!
本記事を読めば、思い込みや決めつけの激しい人の特徴がわかります。
この思い込みや決めつけ(アンコンシャスバイアス)自体は日常的にあふれていますし、なんら珍しいものではありません。
ですから多くの人が持っている「思い込みや決めつけ」自体は問題ないのです。
問題なのは、自分の中にも「思い込みや決めつけがある」という意識をもっていないことです。
この思い込みや決めつけに気づけないことで、「判断のズレ」や「人との行き違い」が生じたりして、思わぬトラブルに発展することもあるんですね。
なかなか人と分かり合えない方、思い込みなどで人を判断してしまう方などは、本記事を最後までお読みください。
24年以上の接客業務を通して、たくさんの人と接してきた僕の記事ですので、多少は信ぴょう性はあるかと。
思い込みや決めつけの激しい人の特徴3選
「思い込みやきめつけ」は誰にでもありますが、それが激しいと人との関係もなかなかうまくいかないものです。
ひとつずつ解説しますね。
無意識の思い込みで相手のことを判断する
「無意識の思い込み」が激しい人は、勝手に相手のことを判断してしまいます。
たとえば、
私は生まれも育ちも九州の鹿児島なんですよ!
そうかー!じゃあ、やっぱりお酒が強いんですよね?
この場合は「九州出身=酒が強い」という「無意識の思い込み」で相手を判断していますよね。
この程度の「思い込みや決めつけ」は日常的にたくさんありますが、思い込みが激しい人になってしまうと・・・・・
- 適切な判断ができなくなる・・・・問題の本質がわからない
- 相手の意見に否定的になる・・・・自分の考えが「正しい」と信じて疑わない
- 人間関係に支障をきたしてしまう・・・・相手の意思確認や要望を聞かず怒ったり、、非難してしまう
日常的なちょっとした思い込みから人を判断するのは、誰でもあることですが、職場の中でこの「思い込みや決めつけ」が発動してしまうと厄介です。
たとえば、
課長、A社の商談資料ですが、〇〇のデータは不要かと思うのですが・・・・
商談資料だったら、ふうつは〇〇のデータを入れるだろう!?そんなこともわからないのか?
この場合「なぜデータが不要なのか」相手に聞かずに、「ふつうは・・・」と自分が正しいことを前提に話していますよね。
また「そんなこともわからないのか」というのも、自分の「当然できるはず」という決めつけが入っています。
「思い込みや決めつけ」が激しい人は情報の正確性やどういった状況かを確認しません。
それでいて常に自分の「こうあるべきだ、こうして当然だ」という考えがあります。
それによって相手のことを判断してしまうので、相手は話していて疲れてしまいますよね。
以下、アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)の代表例を紹介しますので、参考にしてください。
自分はどのような「思い込みや決めつけ」があるのかを把握しておくといいでしょう。
ふとした時に、「ひょっとしたら今、自分はアンコンシャスバイアスが働いてるかも?」と気づけることもあります。
話を聞かずに結論を下す
「思い込みや決めつけ」が激しい人は、相手の話が終わる前に結論を下してしまうことが多いです。
たとえば、
課長、A社の商談資料ですが、まだ提出できないのです。実は先方が・・・・
なんだって!今日までにA社の資料を提出しろと言っただろう、何やってたんだ!
このように、相手がまだ話終わる前に、「仕事が遅くて資料が期限までに提出できない」と思い込んで激怒しているんですね。
もし最後まで話を聞いていたら、
課長、A社の商談資料ですが、まだ提出できないのです。
実は先方が商談の際に、合わせて知りたいデータがあるようですので、加筆修正しています。
なるほど、そうか。ギリギリで大変だが、よろしく頼むよ。
このようにスムーズに対話が成り立ちますよね。
思い込みや決めつけの感情が強い分、ネガティブな情報が入ってきた際、いっきに感情的になる傾向があるので注意が必要です。
思い込みの激しい人は、「それでどうなんだ」「何が言いたいんだ」と結論を急いでしまいます。
しかも、その時点で完全にアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)が働いてるので、相手が何を言っても無駄なんですね。
「思い込みや決めつけ」の激しい人は「結論」を急がず、相手が話している「プロセス」に注目するよう心がけましょう!
思い込みに気づかず攻撃的になる
前述しているように、思い込みの激しい人は無意識に「これが当然」「これが当たり前」という考えがあります。
ときとして、この考えが攻撃的なコミュニケーションにさせてしまうことがあります。
たとえば、
課長、A社に営業のメールをしておきますね
何言ってるんだ!営業は足で稼いでなんぼだろ!?むかしは取引先まで出向いていったもんだぞ!
このように「営業は足で稼ぐのが当然だ」という考えを押し付けてしまっています。このような攻撃的なものは、パワハラになる可能性があります。
さらに、思い込みが行きすぎることで、相手を論破したり責めたりすることもあります。
自分ではそんなつもりはなくても、相手からしてみたら非常に不愉快で傷つきますので注意しましょう。
ごく一部ですが、これらは思い込みから攻撃的な表現になってしまい、相手を傷つける(パワハラ・セクハラ)可能性があります。
思い込みや決めつけを防ぐためには
では、無意識の思い込みや決めつけを防ぐにはどうしたいらいいのでしょうか?
防ぐための方法は以下の3つ。
自分の「常識」「当然」を押し付けてないか振り返る
まずは、自分が「当然」「常識」「普通」というフレーズを使ったときには、
「今、自分の思い込みを相手に強要しなかっただろうか?」と振り返ってください。
「普通」「当然」などは、人によって程度が異なるあいまいな言葉です。
「こうするべき」「こうあるべき」という「べき」は持っていていいのですが、これが「当然こうするべき」となってくると、
それは自分の「思い込み」になってしまうんです。
普通は男性が外に働きに出て、女性は家で子育てをするべきだ
これなんかは、自分の思い込みの最たる例です。
「男性が外に働きに出る」のも「女性が家で子育てをする」のも、すべての人に共通する認識ではありませんよね。
こういった認識の違いから、人間関係が崩れてしまうんです。
「これが当たり前というのは、自分の思い込みかもしれない」と自分の意識を振り返るようになると、不要なトラブルは防げるようになります。
互いに思い込みによる「相違」がないか確認する
アンコンシャスバイアスというのは誰でも持っているものです。これは完全に無くすことはできません。
しかし、お互いが自分の思い込みからくる「認識の相違」を確認し合うことで、トラブルは防ぐことができます。
お互いの認識の相違の確認がないと、良かれと思って言ったことも相手を傷つけてしまうことがあります。
たとえば、病み上がりの部下を気遣ったとしても・・・・
〇〇くん、今回君は(病み上がりできついだろうから)A社の商談は担当から外れてくれ
えっ!?あっ・・・はい、かしこまりました・・・・(なんで俺が担当外されるんだよ!)
お互いにこのカッコ内の気持ちを確認しないといけません。カッコの中が自分の真意であり、相手にとっての思い込みの可能性があるからです。
単に、「A社の商談担当から外れて」というと、相手は「なんで自分が外されるんだろう・・・」と悶々とした気持ちになりますよね。
その場合は、自分の真意を相手に伝えることが、アンコンシャスバイアスを回避する方法なんです。
〇〇くん、今回君は病み上がりできついだろうから、A社の商談は担当から外れてくれ
いえ、大丈夫です!A社に関してはずっと担当でやってきてますので、ぜひやらせていただきたいです!
こういえば、何も問題はないですよね。
とにかくお互いにアンコンシャスバイアスがある前提で、「私はこうすべきではないかと思うけど、あなたはどうですか?」と
確認しましょう!
「自分が正しい!」を主張しすぎない
「〜して当然」という思い込みから、「自分が正しい!」と主張しすぎてしまうと、人との対話が成り立ちません。
まずまわりの意見を聞くようにしなければ、「自分の思い込み」に気づけないのです。
たとえば、
A社の資料には必ず〇〇のデータもしっかりと入れておいてくれよ
いえ、しかし今回の商談にはA社の〇〇のデータはあまり必要ないかと思われますが・・・・
さっき前任者の〇〇くんに確認したら、彼もやっぱり〇〇のデータは入れると言ってたぞ!
私の言ったとおりに〇〇のデータは入れてくれ!
・・・・・・・・・・・
このように、相手が自分と違うやり方をしていたり、違う考え方をもっている場合に自分の正当性を実証する情報ばかりを無意識に集めてしまいます。
当然、自分の思い込みを否定する材料もあるはずですが、都合の悪い情報は無視してしまうんですね。
自分は「こうやるのが普通だったけど、他にいい方法があるかもしれない」と発展的な議論ができるように意識しましょう!
アンコンシャスバイアスの弊害
最後はアンコンシャスバイアスに気づかないと起こり得る弊害について解説します。
アンコンシャスバイアスの弊害は以下の3つ。
- 職場でのハラスメントにつながる
- 新しい情報や知識が入ってこない
- 相手と分かり合えない
ひとつずつ解説しますね。
職場でのハラスメントにつながる
無意識の思い込みや決めつけが強ければ、強い人ほど「職場でのハラスメント」を起こす危険性は高いです。
前述した「女性なんだから、お茶を出せ!」なんて言おうものなら、完全なセクハラになってしまいます。
たとえば、
恐れ入ります、A社の〇〇のデータの出力方法を伺いたいのですが・・・・
なんだ君、入社2年目でまだそんなことができないのか!?
こういった会話もパワハラです。入社2年目で「できて当然」という自分の思い込みで、相手のことを責めてしまっています。
時代も変われば、一緒に働く部下の年齢も変わります。相手の背景を考えて発言しないと、思わぬところでトラブルが発生してしまうんですね。
たとえ自分に悪気がなかっとしても、自分の「当然」「普通」「常識」は絶対に相手に押し付けないようにしてください。
「今まではこうだった・・・」という自身の考え方を見直して、「相手がどう感じる言葉なのか」まで配慮しないといけません。
新しい情報や知識が入ってこない
当然ですが、自分の「正しい」を押し付けているうちは、相手の意見ややり方を否定することになりますので、新しい情報や知識は入ってきません。
たとえば、
〇〇くん、A社の資料には必ず〇〇のデータもしっかりと入れてくれよ
いえ、しかし今回の商談にはA社の〇〇のデータはあまり必要ないかと思われますが・・・・
これまでは、A社の資料には〇〇のデータは入れてきたが、どうして不要なんだい?
このようなやりとりをすれば、自分が今まで「当然だ」「普通だ」と思っていた認識に、違った考えややり方の情報が入ってきますよね。
アンコンシャスバイアスに気づかずにいると、結果的に自分の成長機会を失ったり、可能性を狭めてしまうんですね。
自分の「正しい」はいったん置いておいて、もっと違う角度で議論ができないかを考えましょう!
相手と分かり合えない
思い込みや決めつけが激しいと、相手と分かり合えないことが多くなります。
なぜなら、
- 自分の「正しい」を相手に押し付けて、相手の意見を聞かない
- 「当然」「普通」「常識」にとらわれて、相手を責める
- ネガティブな思い込みは、相手を信頼できなくさせる
最初の2つは解説したように、「自分の認識が正しくて、相手が間違っているというスタンス」のコミュニケションになるので、
パワハラやセクハラの危険性があります。
しかも、相手からしてみたら、常に「自分の価値観をおしつけてくる」迷惑な人に感じます。
思い込みや決めつけで厄介のなのは、ネガティビティバイアスに気づかない時。
過去に「嫌な思いや恥ずかしかった思い出」がバイアスとなり、また今回も同じだと決めつけてしまうこと。
これはただに一例ですが、このように「恥ずかしい」「悲しい」思い出って誰にでもありますよね。
こうした、アンコンシャスバイアスに気づかずにいると、
自分の過去の経験をネガティブに「思い込み」、また相手もネガティブな反応をするだろうと「決めつけ」てしまう
こういったことから相手と分かり合うのを妨げてしまうんですね。
ポイントは、自分でネガティブな思考をリセットしていくこと。
もし「以前課長に企画を提案したら、馬鹿にされて却下された」から、今回も・・・・という気持ちが浮かんだら、
前は馬鹿にされたけど、今回はしっかりと見てくれるかもしれない!
と、自分の思い込みや決めつけを打ち消すように意識しましょう。
まとめ【自分の無意識の思い込みに気づくことが大事!】
本記事では、思い込みや決めつけの激しい人の特徴を解説しました。
アンコンシャスバイアス(無意識の思い込みや決めつけ)は誰でも持っていますし、それが「ある」ことが問題ではなく、
アンコンシャスバイアスに「気づくか」どうかが問題なんです。
私はどんな時に、「無意識の思い込み」が出やすいんだろう?
と気づいて、意識しておくことで、だいぶトラブルは防げると思います。
以下のポイントも意識して、明日から実践してみてください。
思い込みや決めつけを防ぐには以下を合わせて実践してくださいね。
会話の中でも、「ひょっとしたら、今思い込みで発言しちゃったかも?」と振り返ったり、
相手との「認識の相違」を確認し合ったりしていけば、徐々にアンコンシャスバイアスの影響も減ってくるはずです。
この記事が皆様の参考になれば、幸いです。